音楽がなければないほど私の音はええ具合になりますが、音楽が邪魔をしているから嫌なところはありますね。ドラゴンボールをやっているときもすごいストレスがあったんですけど、音楽なんていらへんかった、本当。戦いのシーンとか。
(会場笑)
新井:
それで、一番まじめに考えたのがオーラの音なんですよね。みんな「シュワシュワシュワ……」という音で表現してくれますが、これは本当にまじめに作りまして、一回オーラが出たら、ずっとセリフをしゃべっていても音楽が入っていても、光っている間はずっと鳴り続けてなければあかんということ。これが一番面倒くさいんですけど、アップで出たときにバンと出るんですが、引っ込んでも絶えずシュウシュウと鳴っているという。これは当時、ハーモナイザーという機械がうちの会社に入りまして、フェイズシフターとハーモナイザーという機械とシンセサイザーで作っているんですけれど、あと6mmテープのフィードバックエフェクトというもので作っていました。
素材は何を使ったのか、いろんなことをやっていましたのでほとんど覚えていません。いろんなものでやっていて、ただこの周期だけは、お母さんの胎内のグウグウグウという列車の音みたいなものがありますよね、あの周期に近いようにしてるんです、これ。だから子どもが聞いたときに違和感のない音なんですよ。僕は科学とかが好きやったから、そういう本を昔から読んでいて、あの音がそういう音だということは分かってましたから。
あと先ほども言いましたが、音楽と効果音というのは類似するところがあるんですね。だから楽器とまったく一緒で、音楽の三要素がありますよね。メロディーとリズムとハーモニー。やっぱりリズムというものは、結構人に与える影響というのが大きくて、たとえばこういう「シュッシュシュ」というような摩擦音ですが、こういうものがずっと繋がっていると、ある程度聞かせると頭の中に刷り込まれるので、あとはそんなに聞かさなくてもよかったりするんですよね。だからその周期というのをすごく考えていろいろ作っているんですよね。「子どもに悪影響のない音を」というのと「音楽とマッチングする音作り」ということを僕のポリシーでずっとやってきているんですね。まじめに作ったのは、これと気円斬の音くらいかな(笑)……です。
(会場笑)
音を生み出すプロが語る「アニメ効果音の現場とこれからの音響効果」 - GIGAZINE (via katoyuu)